(台北中央社)中国・深圳の日本人学校に通う10歳の男子児童が通学中に刺されて死亡したのを受け、外交部(外務省)は19日、哀悼とお見舞いの意を表し、中国に渡航する際には自身の安全に注意するよう台湾の人々に呼びかけた。卓栄泰(たくえいたい)行政院長(首相)は20日、被害者とその遺族に哀惜の意を表明し、中国渡航に対する警戒を強めるよう人々に促した。
卓氏は立法院(国会)での施政報告の前に報道陣の取材に応じた。深圳での事件について、事件が「個別のケース」であって繰り返されないことを願うと述べた上で、日本人やその他の国家、台湾人を含む全ての人が中国で安全で平和に旅行をしたり、公務で渡航したりできるよう望むとした。
台湾で対中政策を担う大陸委員会は今年6月27日、中国や香港、マカオに対する渡航警戒レベルを4段階で上から2番目の「オレンジ」に引き上げ、不要不急の旅行をやめるよう呼びかけている。卓氏は、政府は中国への渡航を拒絶しているのでも反対しているのでもないと説明しつつ、人々には警戒を高めてほしいと話した。