北東部・宜蘭県壮囲郷はハミウリの産地として有名だ。富裕層の消費者に特に人気だが、毎年、供給が需要に追いつかない。農業部(農業省)花蓮区農業改良場(農改場)の協力を得て国産の新品種「卡蜜拉」を栽培したところ、従来品種より糖度が高く収益面でも大きく向上したという。
品種の多様化を図り、異常気象に対応しようと、同農改場は2020年からハミウリの栽培研究に着手した。21年には複数の新品種の導入や栽培時期の調整、結実安定技術の最適化などの試みを経て、宜蘭の温室栽培にふさわしい卡蜜拉を選び抜いた。
地元のベテラン農家で、壮囲郷で初めて卡蜜拉を育てたという官漢煤さんによれば、同農改場と協力し卡蜜拉を試験的に栽培した結果、順調に生育したという。その市場は大きな潜在力を秘めていると判断した官さんは、その後、施設内で卡蜜拉を全面的に栽培し、年に2回収穫することに成功した。
従来品種との価格の差について官さんは「卡蜜拉を育てた3年後、その値段は600グラムにつき150台湾元(約740円)となった。対する同期の従来品種は同90元(約443円)にとどまり、価格差は60元(約296円)にも達した」と説明した。