南部・屏東県の国立海洋生物博物館は28日から8月31日まで、サメの一種でやや深い深水に生息しているコナヌカザメやその卵が入った透明な入れ物を指す「卵鞘」を初めて展示する。夏限定のイベントで、サメのライフサイクルを理解してもらえればとしている。
コナヌカザメは台湾南部や南西部の海域を含む太平洋亜熱帯海域に分布する。体はやや大きく、両端に向かって次第に細くなる紡錘形(ぼうすいけい)をしている。眼は小さく細い他、口や口の周辺が前方へ突出している吻部は扁平で短く、丸みを帯びており、背面には褐色の斑点や模様が多数並んでいる。
同館の担当者は中央社の取材に対し、昨年末、漁業従事者が台湾南部の海域で捕獲した10匹余りのコナヌカザメを同館の研究用として提供したと紹介。この夏に展示されるのは、うちの成体2~3匹と卵鞘1~2個だとし、サメの赤ちゃんが卵鞘の中で成長する模様が見られるとアピールした。