台北市立動物園は絶滅危惧種の遺伝的多様性確保のため、昨年11月にシンガポールから導入した雄のコビトカバ「Thabo」の一般公開を19日に開始した。Thaboが台湾の寒さに慣れ、新しい環境や新しい仲間などの挑戦を克服したためとしている。
同園は、Thaboが来台初日にすでに食事や排せつ、水遊びなどを正常にこなしていたと指摘。1カ月の検疫期間を経て、仲間に溶け込めるよう昨年12月に室内の飼育場に移された。
おり越しに先住コビトカバたちの機嫌を観察できるようになった他、屋外の展示エリアに移った初日は、外にいる人々の視線に動じることなく、食べ物をめがけて突進し精力的にあちこちを探検するなど、日を追うごとに成長しているという。
元気なThaboを一目見ようと、この日は多くの来園者がコビトカバ舎の前に姿を見せた。
コビトカバは国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種レッドリストで、野生で非常に高い絶滅のリスクに直面しているとして「危機」(EN)に指定されている。