台湾で留学と就労経験のあるベトナム人のグエンさんが、帰国後にハノイで台湾風唐揚げの「鶏排」(ジーパイ)を販売する店を経営している。すでに複数店舗をオープンしており、ベトナムの人々に食を通じて台湾をアピールしている。
グエンさんは約10年間台湾に滞在し、2018年に帰国した。その際、ベトナム人の所得が徐々に増え、間食の習慣ができていることに気付き、「鶏排」にポテンシャルがあると感じたことから翌年、1号店をオープンさせた。
20年には新型コロナウイルスの影響で約200万台湾元(約930万円)の損失が出たが、同じく台湾に留学経験のある妻と店舗を守り抜いた。
グエンさんはベトナムには若者が多く、新しいものが好きだと強調。煮込み料理の「滷味」(ルーウェイ)や臭豆腐なども販売したいと意欲を見せる。
現在はベトナムでの投資を考える台湾人の支援もしており、「以前は台湾人が助けてくれた。今はわたしが台湾人を助けている」とグエンさん。双方の交流がより活発になり、相互理解が深まることを望むと語った。