長年、食農教育に取り組む南部・高雄市の新上小学校では、子どもに嫌われる野菜の定番とされるナスやピーマン、ニガウリなどの栽培プロジェクトを推進している。子どもたちが苦手な野菜を自ら育てそれを調理することで、野菜嫌いを克服させようとしている。
栽培に携わるのは同校3年生。教室外の花台を利用し、今学期にはトウモロコシやヤングコーン、台湾バジル、ニンニク、ネギに加え、さまざまな葉野菜を育てており、この前はピーマンやナス、オクラ、キュウリなども栽培した。
同校で給食業務と健康教育の教科を担当する李慧美によれば、ナスとピーマンはその独特なにおいで、小学校の給食にあまり提供されないという。これを残念に思っている李さんはその栄養成分を分析した上で、調理法を教え、出来上がった料理を食べてみようと生徒たちを励ましてきた。
再度試みる勇気がない生徒もいたが、「自分が育てたナスは甘くてもっと食べたい」「柔らかいナスは全然気持ち悪くない」「家では唐辛子入りのナス料理を作ったりする」とナスを好きになった生徒も増えた。
「嫌いな野菜を自分で育てた上でそれを食べて、これら野菜に対する嫌悪感を克服させ、あらゆる食べ物の味を感じさせるのが食農教育の重要な目的だ」と同校の王彦嵓校長は話した。