(埼玉中央社)台湾の鉄道や台日の食堂車の歴史と概要、駅弁の歴史、2027年に台湾で開館予定の国家鉄道博物館などを紹介する交流協力企画展「和風×台味 台湾鉄路の食文化」が22日、さいたま市の鉄道博物館で始まった。台日双方で集められた180点超の資料が展示されている。
鉄道博物館と国家鉄道博物館準備処は23年7月に交流協力協定書を締結。昨年9月には先行展として台湾の駅弁をテーマにした特別展が、東京・虎ノ門の台北駐日経済文化代表処(大使館に相当)台湾文化センターで開催されていた。
21日に開かれた記者会見で代表処の周学佑副代表は、鉄道文化は台日の人々の共通の記憶であり、文化は台日共通の言葉で、世界が台湾を好きになる鍵でもあると強調。今後鉄道分野での緊密な協力が文化の架け橋となって世界とつなぎ、台湾の国際的影響力を切り開くことを望むと期待を寄せた。
企画展では日本統治時代に使われた食器や食堂車の領収書、車両のモックアップなどの他、文学作品、駅ホームでの弁当販売の様子を写した映像などを紹介。近代の台湾鉄道食文化のイメージを呼び起こす工夫がなされている。
鉄道博物館の大場喜幸館長は中央社の取材に、多くの新しいことを学んだとした上で、また台湾に行きたくなったと語り、訪台したことのない参観者にも台湾に行きたいと思ってもらえるのではないかと話した。
6月2日まで開催。館内のレストランやカフェでは台湾名物のルーロー飯や牛肉麺、タピオカミルクティーなどを提供する。