(台北中央社)国民党政権が市民を弾圧した「2・28事件」から今年で78年を迎える。頼清徳(らいせいとく)総統は24日、2月28日の平和記念日を前に海外から帰国した同事件の遺族団と台北市の総統府で面会し、同様の事件を二度と起こしてはならないと強調した。
2・28事件は1947年2月27日、台北市内の路上で闇たばこを販売していた女性に取締員や警察官が暴力を振るったのを発端にした事件。翌28日以降、抗議デモが台湾全土に広がり、当局による武力鎮圧で多数の死傷者・行方不明者が出た。医師や法曹、画家など多くの知識人が同事件で犠牲になった。
頼氏はこれらエリートたちの死去は台湾社会にとって計り知れない損失となったとし、政府を代表して改めて謝罪。同様の事件を繰り返させないための第一歩は台湾の主権を守ることだとし、中華民国と中華人民共和国が互いに隷属しないことや台湾の主権の侵害・併呑を許さないこと、中華民国台湾の未来は台湾の2300万人にしか決められないことを堅持する必要性を訴えた。