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台湾ヒップホップ界の女性蔑視に苦言 女性歌手、ジェンダー問題への議論呼びかけ

2025/02/20 15:33
シンガーソングライターのホワイト(?te、壊特)=2021年8月、台北市
シンガーソングライターのホワイト(?te、壊特)=2021年8月、台北市

(台北中央社)台湾のヒップホップ界における女性蔑視の問題を巡り、議論が巻き起こっている。シンガーソングライターのホワイト(?te、壊特)は19日、「女性を侮辱する汚い言葉は文化の中に深く根を張っている」とし、ジェンダーの問題についてより多くの議論が行われるよう呼びかけた。

最近、動画投稿アプリ「ティックトック」で動画投稿者のヒップホップ曲がヒットを記録。この投稿者が台湾ヒップホップ界を批判したことから、投稿者とラップ歌手の間で舌戦が勃発した。また、ヒットした同楽曲の中に女性を侮辱する歌詞が含まれていたことや、渦中の歌手とは別のラップ歌手がインターネット上で女性ユーザーに対して性的な表現を用いて攻撃的なコメントをし、性的嫌がらせで訴えられたことなども相まって、複数の歌手が台湾ヒップホップの楽曲において女性蔑視の文化がよく見られることへの批判を展開した。

ホワイトは4日、フェイスブックで、舌戦の渦中にある2組の楽曲を例に挙げ、これらの曲は男性を優位とする伝統的な文化に満ちていると指摘。「女性としては本当に好きになれない」と苦言を呈した。音楽評論家の馬世芳氏も、今回の騒動は「台湾ヒップホップの重要な時だ」との見方を示した。

ホワイトは19日、マネジメント会社を通じ、再びコメントを発表。一部の人は汚い言葉を伝統文化だと考えているかもしれないとしつつ、「でも実はそれこそが女性への蔑視。女性を侮辱する汚い言葉はすでに文化の中に深く根を張っている。このような現象は、目下の社会が男女平等に見えても実は至る所に隠れた女性への偏見や差別があることを表している」との見方を示した。

その上で、ジェンダー問題に関する議論がより多く行われ、音楽や生活などの形でより多くの人に水面下で影響を与えられることを願うとし、「さまざまなジェンダーが安全で尊重される環境がつくられ、女性が勇気を持って自己実現を果たし、男性も勇気を持って、弱さや社会の期待に縛られないことを表現できるようになれば」と期待を寄せた。

(王心妤/編集:名切千絵)

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