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WBC予選が開催中 本戦出場目指す台湾、過去の大会での活躍を振り返る

2025/02/23 17:11
22日の南アフリカ戦で台湾を応援する観客=2025年2月22日、台北市の台北ドームで中央社記者王騰毅撮影
22日の南アフリカ戦で台湾を応援する観客=2025年2月22日、台北市の台北ドームで中央社記者王騰毅撮影

台北市の台北ドームで21日から開催中のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)予選で、台湾はスペイン、南アフリカ、ニカラグアが2枠の本戦出場権を懸けて戦っている。

昨年11月に行われたプレミア12で三大国際大会(WBC、五輪、プレミア12)初優勝を飾り、本戦出場に大きな期待が寄せられている台湾代表。2006年に始まったWBCでの活躍の歴史を、中央社の資料写真と共に振り返る。

第1回(2006年) 1次ラウンド敗退

開幕前日に記念撮影を行う選手ら=2006年3月2日、東京都の東京ドームで(中央社資料写真)
開幕前日に記念撮影を行う選手ら=2006年3月2日、東京都の東京ドームで(中央社資料写真)

2006年に行われた第1回大会は、16カ国・地域を4組に分け、組ごとに1次ラウンドが行われた。台湾は東京ドームで行われたA組で、日本、韓国、中国を相手に2枠の2次ラウンド出場権を総当たり戦で争った。

3月3日、WBCの記念すべき初戦として行われた韓国戦では、後に東北楽天に加入する林恩宇投手が先発。この時の1球目として投げられたボールは、米ニューヨークのアメリカ野球殿堂に保存されている。

韓国戦は0-2、続く日本戦は3-14(7回コールド)と連敗。中国には12-3と快勝したものの、1次ラウンド敗退に終わった。

第2回(2009年) 2連敗で1次ラウンド敗退

無念の帰国となった選手らを出迎える野球ファン=2009年3月8日、北部・桃園市の桃園空港で(中央社資料写真)
無念の帰国となった選手らを出迎える野球ファン=2009年3月8日、北部・桃園市の桃園空港で(中央社資料写真)

前回大会と同じく、1次ラウンドで日本、韓国、中国を相手に2枠の2次ラウンド出場権を争った台湾。代表メンバー招集の不調が響き、初戦の韓国戦は0-9で完封負けを喫した。

この大会の1次ラウンドでは2敗で敗退が決まる「ダブルイリミネーション方式」が採用されたため、翌日の中国戦は負けられない戦いとなった。だが1-4で負け、初戦から24時間とたたずに帰国が決まってしまった。

開幕を前に打撃練習をする、当時阪神の林威助野手=2009年3月1日、東京都の神宮球場で(中央社資料写真)
開幕を前に打撃練習をする、当時阪神の林威助野手=2009年3月1日、東京都の神宮球場で(中央社資料写真)

第3回(2013年) 初のベスト8入り

この大会から予選が新設された。前大会ベスト12が予選免除とされたため、予選からのスタートとなった台湾。2012年11月に行われた予選でフィリピン、ニュージーランドを相手に全勝し、本戦進出を決めた。

本戦1次ラウンドは中部・台中市の台中インターコンチネンタル野球場で行われ、韓国、オランダ、オーストラリアと2枠の2次ラウンド出場権を争った。オーストラリアに4-1、オランダに8-3で順調に勝利。宿敵・韓国との第3戦は2-3で惜敗するも、初の2次ラウンド進出を決めた。

東京ドームで台湾を応援するファンら=2013年3月8日、東京都の東京ドームで(中央社資料写真)
東京ドームで台湾を応援するファンら=2013年3月8日、東京都の東京ドームで(中央社資料写真)

東京ドームで行われた2次ラウンドの1回戦では、3連覇を狙う日本と対戦。2-0で迎えた八回に1点、九回にさらに1点を許し、延長十回、3-4で惜敗した。翌日の敗者復活戦ではキューバに0-14(7回コールド)と惨敗したものの、WBCで初めてベスト8に入った。台日戦の盛り上がりは、同年11月の台日親善試合開催にもつながった。

キューバ戦前の練習には王貞治氏(手前左)が訪れ、選手を激励した=2013年3月9日、東京都の東京ドームで(中央社資料写真)
キューバ戦前の練習には王貞治氏(手前左)が訪れ、選手を激励した=2013年3月9日、東京都の東京ドームで(中央社資料写真)

第4回(2017年) 3度目の1次ラウンド敗退

同大会では台湾代表は再びメンバーの招集に難航。特に投手の戦力不足が目立ち、1次ラウンド初戦のイスラエル戦では15失点を許した。続くオランダ戦も5-6で負け、この時点で1次ラウンド敗退が決まった。韓国戦は延長に持ち込んだものの、最終的には3点差を付けられ、3連敗で大会を終えた。

韓国戦でホームランを決めた林哲瑄外野手(右)と、ホームで迎え入れる林琨笙捕手(左)=2017年3月9日、韓国・ソウル高尺スカイドームで(中央社資料写真)
韓国戦でホームランを決めた林哲瑄外野手(右)と、ホームで迎え入れる林琨笙捕手(左)=2017年3月9日、韓国・ソウル高尺スカイドームで(中央社資料写真)

第5回(2023年) 1次ラウンド敗退も張育成がMVPに

新型コロナウイルスの影響で2年後ろ倒しで実施された第5回大会。本戦1次ラウンドから臨んだ台湾は初戦、パナマを相手に5-12で負け、通算7連敗となった。

続くイタリア戦は序盤から点の取り合いが続き、5-7で迎えた六回、当時レッドソックスの張育成が2点本塁打を決め、同点に追い付いた。その後もギリギラウ・コンクアンや王柏融などが点を取り、11-7で勝利した。WBCでの台湾代表の勝利は実に3659日ぶりだった。

その後オランダにも9-5で勝利したものの、キューバに1-7で敗れ、1次ラウンド敗退が決まった。4試合で16打数7安打、2本塁打を記録した張育成は、同ラウンドA組の最優秀選手(MVP)に選ばれた。

オランダ戦で満塁本塁打を放ち、決めポーズの敬礼をする張育成=2023年3月11日、台中市の台中インターコンチネンタル野球場で(中央社資料写真)
オランダ戦で満塁本塁打を放ち、決めポーズの敬礼をする張育成=2023年3月11日、台中市の台中インターコンチネンタル野球場で(中央社資料写真)

世界ランク2位の台湾、第6回大会はなぜ予選から?

世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が昨年11月に公表した最新の男子野球世界ランキングで、台湾は2位になった。だが、2026年に行われる第6回WBCに出場するには、間もなく始まる予選を勝ち抜く必要がある。これは第5回大会で台湾が1次ラウンドのA組最下位に終わったためだ。

プレミア12とWBCはいずれもトップレベルの国際大会であるものの、プレミア12は大リーグ選手の出場に制限があることから、WBCがより格上の大会として見なされる傾向にある。そのため台湾代表の活躍を期待する声は大きい。

(編集:田中宏樹)

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