(台北中央社)架空の中国諜報部員などの情報を捏造(ねつぞう)し、国防部(国防省)の情報機関から計1000万台湾元(約4590万円)を超える賞金を受け取ったとして、現役の上校(大佐)と中校(中佐)の2人が汚職防止条例違反の業務上の機会を利用して財物などを詐取した罪に問われた裁判の上告審判決で、最高法院(最高裁)は21日までに被告側の上告を棄却した。最長で懲役5年とする実刑判決が確定した。
判決によると、2018年4月から23年6月にかけて、中校の男は中国の人の身分証や中国の軍港、軍艦の動向などの情報をインターネットで集めるなどして上校の女に提供し、女はこれらの情報を国防部軍事情報局に報告して賞金を受け取っていた。男はまた、架空の中国諜報部員とのやりとりをでっち上げていたという。
台湾高等法院(高裁)判決で、女は懲役3年2月と公民権停止3年、犯罪所得85万元(約390万円)余りの没収、男は懲役5年と公民権停止5年、犯罪所得1014万元(約4650万円)余りの没収が確定した。