(台北中央社)日本プロ野球や米大リーグで活躍した陳偉殷(チェン・ウェイン)投手(39)が26日、自身のフェイスブックで現役引退を表明した。過去に所属した各チームや中日ドラゴンズの落合博満元監督らに対する感謝をつづった。
南部・高雄市出身で、国立体育大学在学中の2004年に中日に加入。11年までの8年間所属し、09年には最優秀防御率のタイトルを獲得した。12年に米大リーグ、ボルティモア・オリオールズに移籍。マイアミ・マーリンズなどを含め米国で約8年間プレーした後、20年のシーズン終盤に千葉ロッテマリーンズと契約した。21年には阪神タイガースに移ったが、22年のシーズン途中に退団。その後は不調を抱えていた肩の手術を受けてリハビリに励み、24年は米独立リーグでプレーした。
陳選手は投稿で「プロ野球選手として、最も辛いのはケガや疲労ではない。真の挑戦は、もはや頂点にいない自分に正直に向き合うことだ」と思いを吐露。何度も葛藤して、ついに引退を決めたとした。
これまでに所属した各球団に加え、落合氏や中日時代にコーチとしてお世話になった森繁和氏と近藤真市氏、大先輩の郭源治氏などの名前を挙げて感謝した。家族や友人、ファンに対しても「調子が良い時も悪い時も常にそばにいて、無限の力とサポートを与えてくれた」として謝意を伝えた。
最後は「野球よありがとう。高雄の田舎出身の子供に、世界の舞台に立つという夢をかなえる機会をくれた。さようなら、私のピッチャーマウンド」と締めくくった。
中日は来月16日にバンテリンドームナゴヤ(名古屋市)で開催される埼玉西武ライオンズ戦で、陳投手のセレモニアルピッチを行うとしている。