(東京中央社)台湾映画「娘の娘」(女児的女児)が29日、東京国際映画祭で上映され、シルビア・チャン(張艾嘉)やカリーナ・ラム(林嘉欣)、ユージェニー・リウ(劉奕児)、ホアン・シー(黄熙)監督が上映後のQ&Aにそろって出席した。4人は作品に関するエピソードなどを語った。
同作は同映画祭のコンペティション部門に選出された。台湾映画がコンペティション部門に選ばれるのは2004年以来20年ぶりとなった。3回の上映のチケットは販売開始直後に完売した。
同作は9月にカナダ・トロント国際映画祭で世界初上映されたが、カリーナは当時、会場に駆けつけられなかった。同作で、定年退職後の生活を前に娘との関係に向き合うことになる母親を演じたシルビアは冒頭のあいさつで「今日は2人の娘を連れて来ました。2人への愛は平等です」と冗談交じりに話した。
ホアン監督は同作が生まれたきっかけについて、偶然にも自分の母親と関係があると紹介。当時、ホアン監督は米ロサンゼルスに休暇で滞在しており、母親から「海外旅行に保険はかけているのか」と聞かれたことと、現地で友人が体外受精を試みようとしているのを目にしたことを結び付けることで、作品が誕生したと明かした。同作には体外受精のテーマも盛り込まれている。
会場には、シルビアが台湾の映画賞「ゴールデン・ホース・アワード」(金馬奨)でトロフィーを受け取る場面をあしらったTシャツを身にまとった日本人ファンの姿も見られた。