(台北中央社)インドネシアで27日に行われた射撃の国際大会の開会式で、中国の選手が台湾選手団の国旗を取り除こうとしていたことが分かった。主催者側は29日、この中国選手の出場資格を取り消すと発表した。参加した台湾の選手の父親は中央社の取材に対し、主催者側が公正な対処を行ったことに感謝を示した。
大会は国際実用射撃連盟(IPSC)が主催する「オーストララシア・ハンドガン選手権」。今年は32カ国が参加した。台湾は20年数来、中華民国国旗のデザインを代表旗としている。
選手兼審判の陳品佑さんの父親の陳信宏さんによれば、開会式で品佑さんが入場しようとした際、台湾の旗が掲げられているポールが激しく揺れているのに気付いた。中国チームの選手3人がポールから旗を取り除いているのを目にし、品佑さんが駆け付けて阻止しようとした際には現場には1人の選手しかおらず、大声で制止するとこの選手は旗を返してきたという。
この後、即座に主催者に通知すると、旗は改めて掲げられた。また、主催者側は旗のそばに見張り役を置いた他、品佑さんの身の安全を守るため、護衛を付けた。主催者側からは遺憾が表明され、再発防止に努めると伝えられたという。
大会は来月1日に閉会する。