(ロサンゼルス中央社)台湾とカナダにルーツがあり、現在は米国在住の林台加(タイラー・ウィルソン)外野手が、現地時間16日まで行われた米大リーグのドラフト会議でヤンキースから8巡目(全体241位)で指名を受けた。中央社のインタビューに応じ、国際大会に出場するなら台湾代表の一員として参戦したいとの思いを明かした。
アリゾナ州のグランドキャニオン大を卒業したばかりの22歳。父はドジャースや台湾プロなどで活躍したカナダ出身のスティーブ・ウィルソン元投手で、現役引退後に出会い結婚した台湾人女性との間に林が生まれた。林は9歳まで台湾で過ごし、その後一家で米国に移住。現在は中華民国(台湾)と米国双方の国籍を有している。
自身は「台湾系かつカナダ系の米国人」だと語る林。SNSのプロフィルには中華民国国旗の絵文字を表示させている。インタビューで台湾は心の中で特別な位置を占めているとし「野球の世界で台湾のために多くの注目を奪いたい」と語った。
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の規定によれば、林は台湾、カナダ、米国のうちいずれかの国の代表選手として参戦する資格がある。どの国のために戦いたいかについては、台湾で生まれたから台湾代表として大会に出たい気持ちが一番強く、その次はカナダだと話した。
台湾出身の選手が大リーグのドラフトで指名されたのは、2019年の林家正捕手以来2人目。林家正は当時、14巡目(全体422位)でダイヤモンドバックスに指名を受け、現在は同球団傘下のマイナーチームに所属している。