(台北中央社)元阪神で台湾では複数のチームでコーチを務めた榊原良行氏が26日、肺炎のため74歳で死去した。訃報を受け、教え子の台湾プロ野球、富邦ガーディアンズの王勝偉内野手(39)が同日、「大きなショックと深い悲しみを感じている」と涙ぐむとともに、「台湾の野球環境に与えたプラスの影響が大きかった」とたたえた。
王は兄弟エレファンツ(現中信ブラザーズ)時代の2011~12年にヘッドコーチだった榊原氏から直接指導を受け、リーグを代表する遊撃手に成長。プライベートでは父親や友達のように接してくれたが、練習の間や試合の後は生真面目なコーチとして厳しい指導をしたと振り返った。コロナ前は毎年のように榊原氏を台湾に招いていたという。
榊原氏は兄弟だけでなく、社会人チームの崇越科技でもコーチを務めた。9年間も在籍した兄弟では、球団2度目の3連覇(01~03年)を支えたほか、王や5度の首位打者に輝いた彭政閔(現中信監督)など多くの教え子から「恩師」として慕われていた。