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病変疑いの豚の腸約4000キロが市場に流入 有名麺線店にも波及/台湾

2025/10/06 16:19
台北市政府衛生局が差し押さえた問題の豚の腸=同局提供
台北市政府衛生局が差し押さえた問題の豚の腸=同局提供

(台北中央社)衛生福利部(保健省)食品薬物管理署は4日、南部・屏東県の食肉加工業者が過酸化水素水で漂白処理した豚の大腸と小腸4000キロ近くが台湾の4県市の業者に販売されたと発表した。漂白処理された豚の腸は病変していた疑いがある。同署は流通先を調査し、保管分を差し押さえた。台北市内の有名飲食店、阿宗麺線は5日までに、屏東の業者から仕入れた全ての原料の使用を停止したと発表した。

台湾では豚大腸は麺料理の「麺線」や煮込み料理の滷味(ルーウェイ)などに広く使われる。

台湾屏東地方検察署(地検)は、屏東の企業の責任者と従業員が、病変した豚大腸を工業用過酸化水素水で漂白した後、別の企業に販売して不法に利益を得ていた疑いがあるとしている。

食品薬物管理署によれば、問題の豚の腸は屏東の「百威食品」が生産したもので、2159キロが北部・桃園市、1330キロが台北市、180キロが屏東県、126キロが南部・高雄市の業者に販売された。桃園市の業者が購入した2159キロは全数差し押さえたが、屏東県と台北市の業者が購入した計1510キロは全て別の業者に販売されていた。高雄市の業者が購入した126キロのうち36キロは別の業者に販売済みで、残る90キロは廃棄処分とした。

また、台北市の業者は市内の寧夏夜市の麻辣豆腐屋台などに豚大腸を卸していた。台北市衛生局は5日までに、市内の2業者に対し、問題の豚大腸約145キロの使用停止と封印を命じた。

同署は衛生局に対し、市場や飲食店、販売元の抜き取り検査を強化し、工業用過酸化水素の残留の有無を確認するよう求めたと強調。違反業者には食品安全衛生管理法に基づき、最大7年の懲役に8000万台湾元(約3億9000万円)以下の罰金が併科される。また、食品安全のブラックリストに入れ、営業停止処分にすると説明した。

(沈佩瑤、楊淑閔、陳婕翎/編集:名切千絵)

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