(台北中央社)台湾のインフルエンサーがライブ配信時に「総統の首を斬る」と発言したことに関し、頼清徳(らいせいとく)総統は7日、「台湾に今必要なのは思いやりと団結であり、憎しみをあおる言論、ひいては暴力による問題解決の訴えではない」とし、「国家にメリットはない」と述べた。
北部・新竹市の国家宇宙センター(国家太空中心、TASA)で行われた式典に出席した際に記者団の取材に応じた。
実業家でインフルエンサーの館長(本名・陳之漢)氏が5日のライブ配信で「頼清徳の頭を切り落とす」と発言した。内政部(内務省)警政署刑事警察局は6日、脅迫罪などの疑いですでに証拠を集め、検察に捜査を要請したと明らかにした。
卓栄泰(たくえいたい)行政院長(首相)は7日、立法院院会(国会本会議)への出席前に取材に応じ、「暴力による国家元首の殺害を許容または歓迎、鼓吹する言論に対して政府が何も行動を起こさなければ、無法国家になってしまう」との立場を表明。「法は陳氏に対して必ず、しかるべき制裁を加える」と述べた。
館長氏は7日、台湾台北地方検察署(地検)前で取材に応じ、発言は武力による台湾統一を主張する大量のコメントを受けて行ったものだと釈明し、「私は台湾を守っているのだ」と訴えた。