(大阪中央社)大阪・関西万博で、台湾が民間企業「玉山デジタルテック」として出展した「テックワールドパビリオン」の開館式が22日行われた。同社の黄志芳(こうしほう)名誉会長は、台湾の最新のテクノロジーと「共に良くなる」の理念を示す同館での展示を通じ、世界と美しい風景を共有するだけでなく、パートナーと科学技術分野で協力していく意欲を伝えたいと語った。
開館式には李逸洋(りいつよう)駐日代表(大使に相当)や日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会の谷崎泰明理事長、米国やフランス、シンガポールなど12カ国のパビリオン、各界の8人の専門家がプロデュースした「シグネチャーパビリオン」の代表者らが出席した。
テックワールド館は「ライフ」「ネーチャー」「フューチャー」の三つのテーマで構成される。台湾の最先端のテクノロジーを活用した展示を行う他、高度な技術で美術館のような空間を生み出すアートディスプレーを導入した「AIギャラリー」では、日本統治時代に開かれた官展「台湾美術展覧会」(台展)に同時入選して「台展三少年」と呼ばれた画家の林玉山、陳進、郭雪湖の作品を展示した。台北・大稲埕の街並みを描いた郭雪湖の「南街殷賑」には台北の超高層ビル「台北101」を融合させ、台湾の時代の変遷と都市の移り変わりを表現している。
テックワールド館の邱揮立館長によれば、現時点で1日の入場可能人数は最大3300人。夏休み期間に来場者がピークに達する見通しで、物販スペースの利用者も含めると1日当たり約4500~5000人の来場を見込んでいるという。