(台北中央社)中央大学が開発した深宇宙放射線探査機(DSRP)が15日、日本のベンチャー企業の月着陸船に搭載され、米フロリダ州の発射場から打ち上げられた。月着陸船に台湾で開発された科学装置が搭載されるのは初めて。同大は、台湾が国際月面着陸任務に参加する上での重要な一里塚になったと喜びを示した。
同大宇宙科学・工学科が2年をかけて開発した。重さはわずか399グラムで、左下には同大校章と「Made in Taiwan」(台湾製)の文字があしらわれている。
装置は東京のベンチャー企業「ispace」(アイスペース)の月着陸船に搭載された。月着陸船は台湾時間午後2時11分、米スペースXのロケットに積まれてフロリダ州にあるケネディ宇宙センターから打ち上げられ、同3時44分にロケットからの分離が完了した。同大によれば、装置は打ち上げから36時間後に遠隔測定を開始する予定だという。
同大は今回の任務について、地球から月までと月表面の放射線環境を測定し、地球の磁気圏から守られていない深宇宙環境の照射線量などが人工衛星の電子系統に与える影響を調べることを目指していると説明した。