(東京中央社)台湾の大手スーパー、PXマート(全聯福利中心)のベーカリー事業を担う「全聯阪急麺包」は今年、日本人パン職人の谷口佳典さんを同社の顧問に迎えた。4月中旬に谷口さん監修の商品を販売すると、6月末までに3千万台湾元(約1億4千万円)を超える売り上げを達成。PXマートの蔡篤昌総経理(社長)は今年のベーカリーの売り上げについて、前年比20%増とする目標を掲げている。
蔡総経理によると、全聯阪急麺包の昨年の売上高は約12億元(約56億円)。スイーツやパンを含むベーカリー商品の売り上げは生鮮食品全体の15%を占めているという。
焼きたてパンの売り上げは継続して成長していると話す蔡総経理は、消費者の食習慣が変化して朝食にパンを食べるようになったとし、低価格帯から高価格帯までの商品を取りそろえると意欲を示した。
2021年にフランスで開かれた国際製パンコンクールで優勝した谷口さん。台湾での監修に当たっては、台湾人と日本人で味の好みが違うため、全聯側と食感や風味などについて緊密なコミュニケーションを行ったという。
蔡総経理は、今後も谷口さん監修の新商品を販売する予定だとし、11月には3種類のデンマークブレッドを発売すると明かした。