海洋プラスチック、W杯ユニに アディダスと提携の台湾紡績大手

2022/11/23 19:05:41
インタビューに応える遠東新世紀の黄全億協理(左)と謝璁毅シニアマネジャー
インタビューに応える遠東新世紀の黄全億協理(左)と謝璁毅シニアマネジャー

(台北中央社)台湾の紡績大手、遠東新世紀。同社は世界的なスポーツメーカー、アディダスの提携先だ。海洋保護団体とも協力し、海洋プラスチックを再利用して開発したサッカーのユニホームは今年、9カ国の代表チームが採用。うち、日本を含む7カ国がワールドカップ(W杯)本大会出場を決めた。

同社の役員が中央社の取材に応じた。海洋プラスチックを使った繊維の開発に7年かけた同社。長繊維事業部の黄全億協理によれば、ここまで大規模な国際大会で使われるのは初めてのことだという。

W杯のユニホーム製造の供給網に加わって10年余り。海洋プラスチックを使った新素材を投入する前、同社は自らに挑戦を課した。それは、超名門クラブ、バイエルン・ミュンヘンとレアル・マドリードのユニホームを手掛けることだった。

バイエルンは赤、レアルは白がチームカラー。黄氏は、これらの両極端な色に新素材を染め上げるのは技術的に容易ではなく、非常に良い挑戦になると考えたと話す。開発には数年を要したが、いずれも、選手たちが着用し試合に出場するまでこぎ着けた。

ユニホームには色の鮮やかさに加え、丈夫さも求められる。そのため、手でユニホームを引き裂いたり、尖った器具で生地を伸ばしながら、圧力を加える実験を重ねたりした。

新たな技術の研究、開発を担う謝璁毅シニアマネジャーによると、サンプルができあがってから、少なくとも4つの関門をクリアしたもののみ商品化される。まずは第一線で活躍する選手にユニホームを見せ、そのお眼鏡にかなえば、控えの選手に着せ、試合に3回出てもらい、その経過を見るという。

試合中の衝撃で破れることがあれば、一から作り直す。「商品として出荷されるまで、少なくとも3年はかかる」と謝氏は苦労をにじませた。

台湾内で開発に携わっているのは200人余り。米国にも拠点を持ち、少なくとも3~5年先の未来を見据えた素材の研究を行っているという。黄氏は、同社の素材を使ったユニホームを着た国が優勝すれば、より多くの受注が見込めるはずだと期待を寄せた。

(賴言曦/編集:楊千慧)

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