(台北中央社)フェイスブックの親会社メタはインターネット上の仮想空間「メタバース」を体験できる空間「メタバース XR Hub Taiwan」を台北市内に設置した。6日に開かれた供用開始式に出席した蔡英文(さいえいぶん)総統は、政府としてデジタル経済の発展を後押しする環境の整備に引き続き取り組んでいく考えを示した。
メタが同空間を設置するのはアジア初。同空間ではスタートアップや芸術家によるデジタル作品を展示し、産官学の関係者が参観、交流できる場とする。VR(仮想現実)やAR(拡張現実)の体験エリアなどが設けられた。同空間はデジタルイノベーション基地「digiBlock C」内に置かれ、延床面積は3フロア合計で388坪。
蔡総統はあいさつで、台湾を守る盾となるテクノロジー企業や人材の育成を進め、世界の科学技術分野における台湾の重要な戦略的地位を揺るぎないものにしていくと強調。メタに対し、台湾へのさらなる投資を呼び掛けた。
メタは同空間の設置を皮切りに、台湾で文化・芸術、経済・商業、社会的利益の3つの分野に焦点を当て、一連の事業を展開する。産業全体の人材育成やコンテンツの開発、科学技術の革新を加速させていくとしている。