(高雄中央社)南部・高雄市鳳山区の高雄市立図書館曹公分館で行われていた耐震補強工事で、日本統治時代に設置された赤れんがの外壁の一部が見つかった。文化団体から全面的な調査と原状回復を求める声が上がったのを受け、高雄市政府文化局は17日、施工チームに調整を依頼した他、見つかった遺構を完全な形で展示できるようにする方針を示した。
同分館の建物は日本統治時代、鳳山街役場の庁舎として利用され、第2次世界大戦後には警察施設や鳳山鎮公所(役場)として使われた。今年1月から実施されていた耐震補強工事で、赤れんがの壁とアーチ形の窓枠が見つかった。調査の結果、建物本来のものであることが確認された。
文化団体「打狗文史再興会社」はこの日、林智鴻市議会議員(民進党)と調査や保存を求める記者会見を開催。同団体の陳坤毅常務理事は、国民党政権が市民を弾圧した1947年の「2・28事件」で鳳山街役場は旧鳳山郡公会堂の中山堂などと共に地域情勢の変化を見届けた重要な場所だと強調。すでに中山堂が解体されているため、街役場の遺構も工事で破壊されれば、地方の歴史的文脈がさらに断絶する恐れがあると懸念を示した。
また文化活動家は林市議を通じて陳情書を提出。全面的な調査や市民との対話などを求めた他、外観の原状回復を最終目標とし、図書館機能を維持しつつ文化や歴史を広める機能を持たせ、日本時代や清朝時代の歴史を結び付ける重要な拠点にしたいと語った。
現地を視察し、活動家らの訴えを聞いた文化局の簡美玲副局長は、今後文化団体と協力して地域文化の普及に取り組むと語った。