(屏東中央社)台湾の主なエスニックグループの一つ、客家に関する業務を担う客家委員会の古秀妃(こしゅうひ)主任委員(大臣)は21日、南部・屏東県竹田郷の台湾鉄路(台鉄)竹田駅前にある日本語書籍を収蔵する図書館「池上一郎博士文庫」について、今後建物の修繕を行い、台日交流の拠点を保存する方針を明らかにした。
池上文庫は、日本統治時代末期にこの地で野戦病院の院長を務めた池上一郎氏が、晩年に竹田郷へ寄贈した書物を収蔵する図書館として、駅の旧貨物倉庫を活用して2001年に開館した。現在は文化施設「竹田頓物駅」の一部として観光スポットとなっている。21日には隣接地で旧倉庫や旧駅長室を改装した飲食店や宿泊施設、展示空間がオープンし、古氏や周春米(しゅうしゅんまい)屏東県長らが記念式典に出席した。
一部では池上文庫が閉館するとの情報が広がっていたが、古氏は、修復には事前の調査や測量が必要で、作業は複雑だと指摘。文庫内の書物などを一度搬出しなければならなかったとしつつも、修繕完了後に元に戻すと語った。
また台湾が外交面で苦境に立たされる中、民間が主導した交流は貴重だとし、このような日台交流をうれしく思うと述べた。
周県長は、竹田駅が日本統治時代に貨物の集散地として機能し、多くの倉庫が残されていると説明。県政府は台鉄が修繕した2棟の大型倉庫を利用し、客家をテーマにした飲食店や宿泊施設に再生させ、歴史的な場を文化と観光を兼ね備えた新たな拠点に生まれ変わらせたと強調した。また客家のグルメを味わえるだけでなく、客家の集落を散策し、ゆったりとした風情を楽しんでほしいとアピールした。