(台南中央社)地下化工事が進む南部・台南市の台南駅で、将来的に保存される地上駅の範囲が昨年末に拡大された。台南市政府文化局は、長い歴史のある駅の風貌を残し、鉄道の記憶を世代を超えて共有できる文化資産にしたいとの意向を示している。
台南駅は日本統治時代の1900(明治33)年に開業。36(昭和11)年に現在の地上駅舎が完成した。地下化後の地上駅を巡っては当初、駅舎や1番ホームなど、国定古跡に登録されている部分が保存される一方、対象外だった2番ホームは一部が解体される計画だった。だが、この決定に対して一部から反発の声が上がったことなどを受け、文化部(文化省)が昨年、2番ホームも国定古跡に登録し、保存することを決めた。
台南市政府文化局は23日、駅の歴史的空間がより完全な形で保存できるようになったとし、中央と地方が連携して文化資産を守った成果だと強調。2番ホームは台南駅唯一の島式ホームで、列車の運用や待避などで重要な役割を担っているとした他、1番・2番ホームをつなぐ地下通路も人流管理や交通安全を考慮した当時の思想が反映されていると説明した。
2番ホームは鉄筋コンクリート造りで、屋根には台湾では珍しい40ポンドレールが支柱として使用されている。当時の高い加工技術が示されているだけでなく、開業当時の構造が現存している可能性もあり、保存と研究の意義があるとした。
また歴史や技術的価値があることに加え、多くの市民にとって思い入れのある場所だと指摘。鉄道の地下化と周辺空間の整備計画を組み合わせて、修繕と再利用を推進する方針を示した。
