北部・新北市美術館で21日、開館1周年を記念した国際特別展が始まった。来場者と共に手掛ける大型インスタレーション「ムゼオ・アエロ・ソラール」(太陽能飛行博物館)が目玉で、回収されたビニール袋を素材に、太陽熱で浮上する彫刻作品を生み出す。
同展は「Interwoven」(共織宇宙)と題され、アルゼンチン出身のアーティスト、トマス・サラセーノ氏による台湾初の大規模個展。市文化局は19日の報道資料で、サラセーノ氏について、イタリアやニューヨーク、韓国などの美術館で作品を発表してきた国際的に活躍する現代美術家だと説明。分野横断的なアートの代表的存在の一人としている。
新北市美術館によれば、本展の見どころである「太陽能飛行博物館」プロジェクトは2007年に始動し、すでに世界30カ国以上で実施されてきた。台湾では初めての展開となり、コミュニティーカレッジを通して地域の学校や団体が連携し、使用済みのビニール袋を切り貼りして太陽熱のみで浮上する彫刻作品を制作する。化石燃料を必要としない飛行の可能性を体現する試みで、出来上がった作品は展示の重要な要素となる。
同美術館は今回の展示やワークショップを通じ、芸術活動を展示空間から地域社会や教育現場へと広げたいと説明。来場者が単なる鑑賞者にとどまらず、創作の担い手として関わってほしいとしている。
新北市美術館は「みんなの美術館」をコンセプトに掲げ、昨年4月に開館した。これまでに10回以上の展覧会を開催し、今年2月までの累計来館者数は延べ170万人を超えた。

