(屏東中央社)南部・屏東県で8日、日本統治時代の土木技師、鳥居信平が手掛けた水利施設「力里圳」の築造100年記念行事が行われた。鳥居の孫、鳥居徹さんら日本人を含め、400人以上が参加し、地元の文化や水資源の大切さを実際の行動で体験した。
同県が報道資料で伝えた。力里圳は静岡県袋井市出身の鳥居が1925年に地下を流れる伏流水を利用して建設したかんがい施設。周囲の景観や環境を破壊せずに水を供給可能で、100年たった現在でも、同県の農業を支える重要な存在となっている。
周春米(しゅうしゅんまい)屏東県長はあいさつで、同施設は建設技術が優れた他、台湾と日本の文化や歴史をつなぐ重要な絆でもあると強調。鳥居徹さんの来訪によって、同県と袋井市のつながりができたと述べた。また、同市の大場規之市長や佐野武次市議会議長から祝福の書簡を受け取ったことも明らかにした。
イベントには袋井市の原田英之前市長も参加。百年前に完成した力里圳が依然としてかんがいの効果を発揮しているのを見て、光栄だと言及。今後も同施設によって台日間の交流がより緊密になればと期待を寄せた。
この日はウオーキングの形で力里圳の歴史や特色を紹介するガイドツアーが行われた他、マーケットやクイズ大会、手作り体験なども実施され、熱気に包まれた一日となった。