(東京中央社)台湾フィルハーモニック(国家交響楽団、NSO)が2日夜、東京都港区のサントリーホールで公演を開いた。李登輝(りとうき)元総統の生涯に敬意を表するために作曲された“李登輝交響曲”こと「交響曲第5番」が日本で初めて演奏され、台湾との関わりが深い古屋圭司衆院議員(自民党)や安倍晋三元首相の妻、昭恵さんらも鑑賞した。
指揮はNSO音楽監督の準・メルクルさん。客家委員会が委嘱したコーチァ・チェン(陳可嘉)さん作曲の「故郷の呼び声」の世界初演も行われ、共演した台北フィルハーモニック合唱団が客家語の歌声を響かせた。
交響曲第5番はゴードン・チン(金希文)さん作曲で、この日は第3楽章「台湾人の悲哀」と第4楽章「光の瞬間」が演奏された。アンコールにはタイラン・シァオ(蕭泰然)さんの「フォルモサからの天使」が選ばれ、一夜で3人の台湾の作曲家による楽曲が披露された。
来賓として超党派議員連盟、日華議員懇談会(日華懇)会長の古屋氏や昭恵さんの他、李逸洋(りいつよう)駐日代表(大使に相当)、李登輝氏の次女、李安妮(りあんじ)さん、作曲家の細川俊夫さんらが会場を訪れた。
日本ツアーの3公演目として実施。4日には東京オペラシティコンサートホールで、2日とは異なるプログラムで最終公演を行う。