(アングレーム中央社)フランス・アングレームで開催中の国際漫画祭で台湾パビリオンが設置されている。初日の1月30日には台湾から渡航した漫画家らによるパフォーマンスなどが行われ、来場者らに台湾漫画をアピールした。
会場では2月2日まで、国際市場でポテンシャルがあると見込まれる作品を含む台湾漫画約130作品を紹介。台湾のインターネット書店と協力し、フランス語版の漫画を販売する試みも初めて行われている。また台湾人漫画家8人が即興で作品を描くイベントや「台湾漫画の中のSFとホラー」をテーマにしたフォーラムも開催された。
初日の開幕式に出席した郝培芝(かくばいし)駐フランス代表(大使に相当)は中央社の取材に、パビリオンでは一国の特殊性が感じられると強調。台湾漫画は歴史や文化、多様な考え方など台湾のバックグラウンドが表現されており、独特なアイデンティティーのイメージ形成や対外PRに貢献していると語った。
フランスのメディア関係者は、台湾漫画には細やかな美しさがあり、グラフィックノベルの発展も目覚ましいと評価。別の出版関係者は、フランスで翻訳出版される台湾漫画について、数年前は年間3~4作品だったが、2023年には20作品近くになったと語り、今後も引き続き成長していくとの見方を示した。