(台北中央社)東部・花蓮県吉安郷東昌村リロウ(里漏)集落に伝わる台湾原住民(先住民)族アミ族のシャーマンの儀式を継承していた高金妣さんが6月29日に亡くなっていたことが分かった。享年86。文化部(文化省)が明らかにした。李遠(りえん)文化部長(文化相)は哀悼の意を示し、儀式の保存や伝承に尽力したとして表彰する方針を示した。
文化部によると、高さんは日本統治時代の1939(昭和14)年、3世代続くシャーマンの家系に生まれ、30歳代でシャーマンになった。仲間のために幸福を祈り、厄よけなどを祈願した。風雨の中や深夜でも休むことなく儀式を執り行い、2009年には花蓮県政府によって同集落に伝わる儀式の保持者として登録された。
文化部は今後も引き続きアミ族文化の伝承や記録を支援し、原住民族の貴重な無形文化財を継承していくとしている。