(台北中央社)中国の国家安全部が、台湾の軍関係組織が中国に対してサイバー攻撃を行っているなどと発表したことについて、卓栄泰(たくえいたい)行政院長(首相)は24日、国防部(国防省)が調査中だとした上で、偽情報だと考えていると述べた。
中国側は23日、国家安全部が通信アプリ、ウィーチャットの公式アカウントで声明を発表。「ハッカー組織『アノニマス64』が今年に入って、中国大陸・香港・マカオ地区へのサイバー攻撃を頻繁に行っている」とし、アノニマス64は台湾のサイバー軍に背景があるなどと主張した。また同部隊に所属する現役軍人として3人の氏名と顔写真を公表し、国家安全機関が法にのっとって3人の捜査を行っているとした。
卓氏は立法院(国会)での施政報告などの前に報道陣の取材に応じ、情報セキュリティーは国家にとって非常に重要だが、国の通信や情報の安全を守ることが主たるものだと言及。関連する調査を国防部がすでに行っていると説明した。
顧立雄(こりつゆう)国防部長(国防相)も24日、立法院での総括質疑の前に取材に応じ、中国こそが台湾や台湾と価値感・理念が近い国に対して毎日サイバー攻撃していると指摘。詳細について立ち入った説明はできないものの、中国の主張する内容は事実ではないと語った。