(台北中央社)交通部(交通省)は、同部が管轄する台北飛行情報区(FIR)を通過する海外の航空機から徴収している航行援助施設利用料(上空通過料)を、現行の1機当たり1万台湾元(約4万4000円)から約35%増の1万3500元(約5万9000円)に引き上げることを決めた。11日に関連法の修正案が予告された。今年末または来年初にも実施する方針で、年間約30億元(約130億円)の収入を見込んでいる。
交通部は、運営維持に必要なコストの負担に加え、同FIRの安全性や持続可能性、強靭性(きょうじんせい)を確保するため、監視や飛行支援、空港照明、無線などの設備、航空管制や気象、情報、通信などのシステムを定期的に更新しなければならないと説明。上空を通過する航空機に提供するサービスのコストが増加しているのを反映し、実際のニーズに合わせて価格を調整するとした。
交通部の統計によると、同FIRの収入は2019年に過去最高となる約24億元(約106億円)に達したものの、新型コロナウイルスの影響により、21年には約7億元(約31億円)に減少。23年は約19億元(約84億円)に回復し、今年は20億元(約88億円)の突破が見込まれるという。