(台北中央社)台北市大安区戸政事務所(戸籍業務を担当する役所)で30年近くにわたりボランティアとして活動する蔡素萍さん(95)が1日、内政部(内務省)から表彰を受けた。蔡さんは得意な日本語を生かして日本人来所者をサポートしており、今後も「できなくなるまで」続けたいと話している。
内政部はこの日、全国の戸政事務所で働く優秀な職員やボランティア計約100人を表彰した。
1997年にボランティアを始めた蔡さん。台北市での総活動時間は4604時間に上る。戸政事務所では一般的な手続きをする日本人の他、戸籍情報の確認のために台湾を訪れた日本人の通訳も行う。
中央社の取材に対し、幼いころに日本の教育を受けたと説明。若い頃には中部・台中市政府で働いた経験もあり、年を取ってからボランティアに応募したところ「明日から来るように」と言われ、とても幸運だったと明かした。
2010~11年に「台北国際花の博覧会」が開かれた際には、日本からの訪問団の接待に当たった。来訪者の落とし物を探す手伝いもしたという。
日本人のために通訳するのが一番うれしい時間で、交流の中で多くの共感を覚えると語った。自費で紹興酒を購入して日本人に贈ったこともあるとのエピソードも披露し、「国民外交」に貢献でき喜ばしいと話した。
蔡さんの娘は、戸政事務所を訪れる日本人はあまり多くないかもしれないとしつつ、母をボランティアとして受け入れ、温かく接してくれている戸政事務所に感謝していると言及。また、周囲の友人もすでに亡くなっている蔡さんにとって、ボランティア活動は生活の大きな支えになっていると述べた。