(台北、桃園中央社)エバー(長栄)航空の客室乗務員(CA)が先月下旬、体調不良のまま乗務し、今月10日に入院先の病院で亡くなったことが分かった。労働部(労働省)は13日、同部職業安全衛生署に対し、同社が本社を置く北部・桃園市の労働検査処と共に原因究明を行うよう指示したと発表した。
同部や交通部(交通省)民用航空局によれば、亡くなったCAは9月25日にイタリア・ミラノを出発した桃園空港行きに乗務。乗務中の時点ですでに体調不良を訴えていた。
事態はSNSへの投稿で明るみに出た。投稿によれば、亡くなったCAは乗務中に体調不良を訴えたもののチーフパーサーは適切な対応をしなかった。降機後には救急車を呼ぶよう依頼したもののチーフパーサーはこれにも応じなかったという。
エバー航空は13日、該当社員の死亡に対し哀悼の意を表するとコメント。事態については調査中だとした。
CAの労働組合、桃園市空服員職業工会は同日、フェイスブックを更新し、CAの仕事は特殊な環境とリスクを伴い、夜勤や交代勤務による過労、気圧、紫外線の影響で、免疫が低下したり持病を抱えたりする人も多いと説明。エバー航空は体調不良での勤務を強要していないと強調しているものの、CAにとって休暇取得の制度が厳格なのも事実だと指摘した。