(台中中央社)日本のアニメ映画「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」が8日の公開以来、台湾でも大ヒットを記録している。興行収入は21日現在で4億900万台湾元(約19億8000万円)を突破した。インターネット上では、高齢者グループが同作を題材にして演じたユーモラスな寸劇が話題を集めている。
寸劇を演じたのは中部・台中市にある社会福祉団体「全成社会福利基金会」の地域拠点に集う高齢者ら。それぞれがお館様や鬼殺隊の柱、禰豆子、鬼舞辻無惨、鬼などを小道具を交えながら思い思いに演じた。
動画は17日に投稿され、20日午後現在で各SNSでの表示回数は計300万回を突破した。動画を見た人からは「社会福祉拠点の活動にこんなに創意工夫があるなんて」「これほど生き生きとした高齢者を見て、老後の生活に期待を持てた」「演技がうますぎる」「私も拠点の活動に参加したい」などのコメントが寄せられた。
企画したのは、社会福祉や長期ケアに長年従事するソーシャルワーカーの呉晨誌さん、馮良瑜さん、林鼎翔さんの3人。全成基金会の郭姿秀主任は、社会には高齢者に対する既定のイメージがあると話し、流行文化とデジタル技術を通じて高齢者への見方を覆すとともに、世代を超えた交流を生み、高齢者に自信と多様な生活をもたらしたいと考えたと語った。
演じる役は高齢者自身に選ばせた。最初は自分が何を演じているのか分からなかった人も多かったが、演じるうちにその楽しさに気づき、普段とは違う表情や動作を見せる人もいたという。