(屏東中央社)南部・屏東県新園郷の精米工場が27日、日本の企業と台湾米の輸出販売に関する協力覚書を締結し、同工場が中心となって生産したコメ「高雄145号」約20トンが初めて日本に向けて出荷された。今後、関東のスーパーなどで販売される見通し。
覚書を結んだのは、新豊碾米工廠と日本でコメの輸入や販売を手掛けるのうけん(京都府)。
締結に立ち会った農業部(農業省)農糧署南区分署の頼明陽分署長は、同署が近年、契約栽培グループの構築を推進し、生産から販売までの一元的な経営モデルを通じて台湾米の品質管理とブランディングを後押ししているとあいさつ。運営主体は生産、精製、貯蔵、販売を一括管理することで、品質の安定と競争力の強化が図れると語った。
また日本はコメに高い品質を求めるとした上で、新豊のコメが日本市場で評価を受けたことは、台湾米の品質が世界の市場でも認められることを意味すると強調。今後も台湾米を世界に広めたいと述べた。
のうけんの宮辻豊代表は高雄145号について、「粘りもあって甘みもあるのでとてもおいしい」と評価。目標輸入量は200トンだとした。
農糧署南区分署は、今年度のコメの契約栽培面積は4576ヘクタールに達し、前年度に比べ1500ヘクタール余り増えており、契約栽培グループの規模が徐々に大きくなり、成果を上げていることを示していると説明した。今年は11月までに台湾米11万トンが海外に輸出された。うち9.3%が日本向けだったという。