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国交樹立国12カ国との関係は「安定」=外交部次長 セントビンセント政権交代で/台湾

2025/12/01 18:25
外交部の呉志中政務次長=資料写真
外交部の呉志中政務次長=資料写真

(台北中央社)中華民国(台湾)と外交関係を有するカリブ海の島国セントビンセント・グレナディーンで、新首相が所属する野党の中道右派、新民主党(NDP)が中国との関係強化を主張していたことから、外交関係の動向に注目が集まっている。外交部(外務省)の呉志中(ごしちゅう)政務次長は1日、中華民国と国交を結ぶ12カ国との関係は「安定している」と述べた。

セントビンセント・グレナディーンでは11月27日に総選挙が実施され、NDPが勝利した。同28日には同党のゴドウィン・フライデー党首が首相に就任した。ロイター通信によれば、同国で政権交代が行われるのは24年ぶり。NDPは今回の選挙公約では言及していないものの、過去には台湾との関係を断絶し、中国との関係を強化することを主張していた。

ラジオ番組に出演した呉氏は、中華民国の外交関係の現状や、バチカンとの断交の可能性に関する問いに対し、「現在、(国交を有する)12カ国はいずれも安定している」とし、バチカンとも断交しないと答えた。また、自身が共に働いた3人の外交部長(外相)の中で、現職の林佳竜(りんかりゅう)氏は国交樹立国に最も多くの力を注いでいる外交部長であり、国交樹立国の増加にも尽力していると説明した。

また、日本の高市早苗首相による「台湾有事」を巡る発言とその後の日米首脳の電話会談について、首相という立場上、隣国が自国にもたらす脅威について言及するのは当然だと指摘。トランプ米大統領がアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を前に「台湾は台湾だ」と述べていたことにも触れ、「こうした客観的な環境こそ、われわれがこれまでずっと求めてきたことではないか」と語った。

台湾の国際的な存在感の高まりにも言及し、台湾はかつてないほど強くなったが、かつてないほど脅威にもさらされていると強調。台湾の半導体産業、民主主義と自由、台湾海峡における航行の自由、インド太平洋地域の安定はいずれも世界が共に守るべき共通の利益だとし、「もし戦争が起これば、全ては手遅れになる」と訴えた。

(楊堯茹/編集:名切千絵)

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