(台北中央社)世界保健機関(WHO)は14日、ウイルス感染症エムポックス(サル痘)について、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。感染拡大を受け、衛生福利部(保健省)疾病管制署は15日、コンゴ(旧ザイール)に対する感染症渡航情報の警戒レベルを、全3段階中2番目に高い「レベル2」に引き上げた。現地での予防措置強化を求めるとしている。
中央アフリカやコンゴ共和国、ブルンジ、ケニア、ルワンダ、ウガンダについても、全3段階中最も低い「レベル1」に指定し、現地での一般的な予防措置の順守を求めた。「レベル1」に指定された国・地域は米国や中国、ベトナムなど24カ国・地域。
同署の羅一鈞(らいっきん)報道官は、リスクの高い国などへ赴く際は、自主的な予防措置を着実に行い、旅行期間は不特定多数の人と緊密に接触するリスクの高い場所に立ち入ることや、野生動物との接触などを避けるよう呼びかけた。
同署は台湾が持つエムポックスワクチンについて、年末に入荷する分を合わせて延べ7万~8万人が接種できる量があるとしている。
同署によれば、2022年6月23日から今年8月14日までに台湾でエムポックスへの感染が確認された人は、海外に渡航歴のある輸入症例を合わせて399人に上るという。