(台南中央社)南部・台南市の観光名所として知られる日本統治時代に建設の建物を利用した商業施設、林百貨で19日午後8時過ぎ、5階部分にあるコンクリート製のひさしの一部が崩れ、地上に落下した。けが人はいなかったが、乗用車1台が損傷した。台南市政府文化局は、長期にわたって気温の変化による膨張と収縮を繰り返したことなどが原因との見方を示した。
現場ではひさしが約3メートルにわたって崩れて道路に大量のかけらが散乱し、警察が交通規制を行った。
文化局の職員は中央社の取材に対し、正確な原因については今後の詳しい調査を待たなければならないとしながらも、補修を行う際に施設を閉鎖する必要はないだろうと語った。
市政府は20日、急きょ点検と修理を実施。林百貨は、安全のため午前11時の開店時間を午後2時に遅らせると発表した。
林百貨は、1932(昭和7)年に台湾2番目、台南初のデパートとして開業。屋上には神社も設置されていた。戦後廃業し、建物は別の施設として利用されたが、修復され、2014年に再びデパートとして復活した。市定古跡に登録されている。