(台北中央社)林佳竜(りんかりゅう)外交部長(外相)は3日、自民党の衆院議員4人と台北市の外交部(外務省)で面会した。面会後、自身のフェイスブックを更新し、中国が抗日戦争勝利80年を記念する軍事パレードを開催したタイミングでの訪台は、民主主義の核心的価値に対する堅持を台湾と共に示しており、深い意義があると述べた。
面会したのは星野剛士氏、岩田和親氏、山下貴司氏、鈴木英敬氏。同日に行われた与党・民進党と自民党による国会議員会談「2プラス2」と「拡大政策協議」のために訪台した。
林氏は議員らに対し、権威主義国家が軍拡を進め、偽情報が民主主義の制度をむしばむ中、民主主義国家はさらに一致団結すべきであることを強調したと説明。台湾は民主主義のネットワークや中国の防衛ライン「第1列島線」、「非レッドサプライチェーン」(中国に依存しない供給網)でいずれも重要な地位にあるとし、各方面と共に挑戦に対応することを望んでいると伝えたとした。
海底ケーブルの安全や安定性に関して双方が特に関心を寄せた他、防災や災害救助では両国にそれぞれの得意分野があるため、将来的に経験の共有や協力、交流を行えるとの認識で双方が一致したと振り返った。
また、台湾の環太平洋経済連携協定(TPP)加入に対する継続的な支援や、台日間の協力について議論する既存の枠組み「第三国市場協力委員会」の活用でフィリピンなどの第三国市場を開拓し、双方の経済的強靱(きょうじん)性をさらに強化するよう日本政府に呼びかけたとつづった。