(高雄中央社)台湾初の国産潜水艦試作艦「海鯤」が本格運用に向けた各種試験を進めている。消息筋によると、17日には外海に出て初めての海上試験(SAT)を行うという。
海鯤は同日午前8時過ぎ、自力で航行し、南部・高雄港にある台湾国際造船の岸壁をゆっくりと離れた。甲板には10人以上の技術者や兵士らが立ち、艦橋にも数人の関係者がいた。赤外線カメラやアンテナなどを使用して状況の認識や通信の確保をするフォトニクスマストや艦番号である711の数字も確認できた。
海鯤は14日にも高雄港内を航行して試験などを行っていた。消息筋は、すでに港湾係留試験(HAT)は完了したと説明。17日には高雄港を出て、正式なSATを初めて実施するとし、浮上した状態で動力システムの各種試験や計器類の点検をすると語った。
試験に伴い、海上と上空などでは上陸用舟艇「M109」やミサイル艇「光華六号」、成功級フリゲートなどが出動して警護に当たるとみられる。
海鯤は全長約70メートル、幅約8メートル。排水量は約2500~3000トンで、建造費は約494億台湾元(約2400億円)。2023年9月に進水式が行われた。台湾は3段階に分けて潜水艦7隻を自主建造する目標を掲げている。