(台北中央社)頼清徳(らいせいとく)総統は5日、中華民国(台湾)と外交関係を持つ中米グアテマラのアレバロ大統領と台北市の総統府で会談し、半導体分野での協力に関する意向書を交わした。頼総統は、両国の友情がより深まるだけでなく、さらに多くの協力機会を創出できると期待を寄せた。
頼総統はこの日午前、蕭美琴(しょうびきん)副総統や林佳竜(りんかりゅう)外交部長(外相)らと軍の栄誉礼でアレバロ大統領を歓迎し、その後会談を行った。
あいさつで頼総統は、グアテマラは台湾の重要な友好国であり、長期にわたり民主主義や自由、人権などの価値を共有し、手を取り合って協力し続けてきたと強調。アレバロ大統領は昨年の就任以来、国連や世界保健機関(WHO)の総会などの国際的な場で複数回、台湾のために発言をし、共に民主主義と自由を守り、世界の繁栄を促進する両国の決意を世界に示したとして感謝を表明した。
またグアテマラとは公衆衛生や農業、女性のエンパワーメントなどさまざまな分野で協力の成果を上げていると説明。今年5月にはグアテマラの青年28人が半導体技術を学ぶために台湾で研修を受けた他、今年3月に台湾に輸出されたグアテマラ産のコーヒー豆は過去最多の72万キロに達したと語った。
さらに、より多くの台湾企業にグアテマラへの投資を働きかけているとし、現地の地理的優位性、天然資源、優良人材などを活用して、ウィンウィンの産業協力モデルをつくり、サプライチェーン(供給網)の強靭(きょうじん)性を強化させて、より戦略的意義のあるパートナー関係を築きたいと述べた。
アレバロ大統領は、グアテマラは兄弟のような中華民国台湾との関係を非常に重視していると強調。今後も相互の尊重、信頼、団結を前提に、既存の協力枠組みを強化して新しい協力モデルを見つけ、平和や自由、民主主義や人権の尊重など普遍的価値を基礎に、交流と関係を一層深めたいと語った。