(台北中央社)中国からゴムボートで台湾への密航を試みるケースが相次いでいる。海洋委員会の管碧玲(かんへきれい)主任委員(大臣)は28日、立法院(国会)司法・法制・内政委員会の出席前、過去2年間に27件の密航があったと明らかにした。また密航者の供述内容や装備はパターン化されており、組織的操作の可能性を排除しないとの認識を示した。
管主任委員は、密航者の出身地は15の省に分布していると指摘。中には内陸部の省もあったとし、政治や経済、社会的観点から説明するのは難しいと語った。その上でいずれも武力攻撃とは判断しにくい手段で圧力を加える「グレーゾーン作戦」だとし、対策が必要だと述べた。
一方、台湾の漁船が20日に沖縄県与那国島沖で日本に拿捕(だほ)されたことについては、釣魚台列島(日本名:尖閣諸島)の主権を主張しながらも、今回のケースでは台日間の取り決めに基づき、暫定法執行ラインの内側と外側で発生した事案に対する標準的な作業手順に従ったと説明。その中では支援も行ったと語った。