(台北中央社)第2野党・民衆党主席(党首)の柯文哲(かぶんてつ)前台北市長が勾留されたことを受け、同党が主催する集会が8日夜、立法院(国会)に近接する台北市内の済南路で始まった。柯氏の逮捕や勾留に関する司法のプロセスに頼清徳(らいせいとく)総統が影響を及ぼしていると主張する同党は、支持者など集まった人々に対し、柯氏の潔白や司法手続きの公正を守る必要があるなどと訴えている。
柯氏は先月31日、台北市内に建設中の複合商業施設の容積率を巡って汚職容疑で取り調べを受けていた最中、無断で取調室を離れようとしたため台湾台北地方検察署(地検)に逮捕された。その後、台北地検が勾留を請求したのに対し、台湾台北地方法院(地裁)は釈放を決定。地検は3日、地裁の決定を不服として抗告した。台湾高等法院(高裁)は4日、台北地裁の判断を退け、審理を同地裁に差し戻した。台北地裁は5日、勾留と接見禁止の請求を認めると決定した。
同日午前に開かれた記者会見で黄氏は、頼氏が主導する党と検察が一体化した新たな権威主義体制の下で、台北地検の一連の不適切な行動が、柯氏の名誉や司法権の独立、人々の司法に対する信頼に傷をつけたと言及。柯氏の潔白を主張し、司法手続きの公正を守るために、党として集会を行うと説明した。