(台北中央社)海上犯罪を取り締まる海洋委員会海巡署(海上保安庁に相当)偵防分署が今年3月、南部・高雄港に停泊していたモンゴル船籍の貨物船が関与する薬物密輸を摘発し、893.23キログラムのケタミンを押収していたことが分かった。末端価格は約9億台湾元(約44億円)に達するとみられる。
12日に開かれた薬物の取り締まりに関する記者会見で明らかになった。この取り締まりは、検察や警察、海巡署、税関などが連携して実施した。
今回の摘発では貨物船が密輸に関与している可能性があると情報を得た摘発チームが船内への立ち入り検査を実施。ミャンマー人船長ら8人を逮捕した。押収したケタミンが入った一部の袋には中国などで使われる簡体字で「鉄観音」と書かれており、引き続き出所などについて調べているとした。
記者会見に出席した卓栄泰(たくえいたい)行政院長(首相)は関係者らに対し、薬物の根源を断ち、政府が薬物を容認しない決意を示すよう求めた。