南部・屏東県に国連の「持続可能な開発目標(SDGs)に呼応し、生態系の健全な発展を図り、環境教育に参入した養殖業者がいる。同県で台湾初の合法的な観賞用カエルの養殖場を営む陳冠博さんだ。
陳さんは高校の時、カエルが好きで、複数匹を飼っていたという。だが、これらのカエルは違法な捕獲によるものだったため、自身の趣味がカエルの個体数減少に悪影響を与えてしまうと気付いた陳さんは、兵役を終えた2018年にカエルの養殖に携わるようになった。
昨年からは政府や学校、地方の創生団体などの要望に応え、環境教育を開始。児童や生徒たちが実際に養殖施設を見学し、カエルの生態や保全活動の重要性などについて理解を深められる。これまではすでに10回以上実施してきた。
19日には地元の小学生たちが施設に来訪した。台湾固有種や外来種、人工繁殖を通じてカエルの乱獲をなくすにはどうしたらいいかなどについて説明を受けた他、カエルを触ることも体験した。アフリカウシガエルを触った子どもたちは、ゴーヤのような手触りに驚いたり「かわいい」と褒めたりした。
陳さんは「よりよい品質と低い価格でサービスを提供することで、密猟者と競争し、さらにそれに取って代わることができれば」と抱負を語った。