北東部・宜蘭頭城で2日深夜、「搶孤」と呼ばれる伝統行事が行われた。参加者が仲間を肩車して油を大量に塗った柱をよじ登り、高所にある旗を奪わなければならないため、会場は緊張と熱気に包まれた。
無縁仏や先祖の霊があの世から戻って来るとされる「鬼月」(旧暦7月)の最終日に催される台湾の奇祭で、すでに200年余りの歴史を誇る。今年は12チームが参加し、合計で43メートルに達する高所の棚に置かれている「順風旗」と呼ばれる旗を目指してわれ先にと争って進んだ。
大会は同日午後11時15分ごろに開始。建設業の従事者からなるチーム「松欣営造」がわずか30分で勝負を決め、13階建ての高さにある順風旗を手にし、15万台湾元(約68万円)の賞金をゲットした。