南部・台南市で迷鳥のブロンズトキが繁殖し子育てしている様子が確認されている。同市生態保育学会は市の環境が生息に適しているからだろうとしながらも、留鳥になるかどうかについては継続して様子を見ていく必要があるとの考えを示した。
台南市生態保育学会の邱仁武理事長によれば、ブロンズトキが確認されたのは同市北門区。ここには魚やエビ、貝類などが豊富な潟湖がある。また、同市へのブロンズトキの飛来は5年連続で、8日には愛鳥家によってひな2羽の姿も目撃された。
台南市の他に、2020年4月に南部・屏東県の東港でもブロンズトキ15羽が観測された。その後、同県崁頂郷最南端の野原ではひなの姿を確認するなど、個体数が増加したことから繁殖の可能性が指摘されている。
同学会の黄永豊副総幹事は、ブロンズトキは欧州南部やアジア、アフリカ、アメリカ大陸、中国大陸などに分布し湖や池など湿地帯で生活すると紹介。台湾への飛来は珍しく主に水生昆虫や軟体動物などの小型無脊髄動物を食べると語った。