行政院(内閣)農業委員会花蓮区農業改良場が、台湾原住民(先住民)が使う香辛料、「馬告」(マーガオ)を実らせるアオモジの5年にわたる研究の結果、発芽率を高めることに成功した。量産化が望めるとして、栽培技術の普及に取り組む考えだ。
馬告はタイヤル族やアミ族の料理で比較的多く用いられ、レモンやコショウなどの香りがする。同改良場の担当者は中央社の取材に、アオモジは台湾では北部・新北市の烏来や中部・南投県、南部・高雄市の標高の低い山地に自生すると話す。
だが、アオモジは苗を植えてから2~3年後に実をつけるようになるが、3~5年後にはその量が少なくなる。また実から出た種が発芽する確率はわずか10%で、苗木の確保に困難が生じていたという。
改良場では2018年から人工で苗木を栽培する研究を始め、発芽率を70%に上昇させることに成功。温室で苗木の育成も可能にした。量産化に向け民間からの技術供与に関する申請を受け付けるとしている。